8月は厳しい暑さのせもあってか、ペットのお葬儀や火葬が続きました。ペットを亡くされたご家族さまの悲しみの深さは計り知れません。お寺でお見送りをできるという安心を少しでも感じていただければと寄り添わせていただく毎日です。
先日、老猫ちゃんのお葬儀がありました。年齢はなんと２４歳。しかもその当時飼っていた猫が産んだ子ですから生を受けた瞬間から家族となった子でした。ご参列は８名。ご家族の皆様で丁寧に丁寧にお見送りをされている様子は「ありがとう」の心でいっぱいでした。ミミちゃんの体はもう痩せていましたが、その表情は穏やかで微笑んでいるかのようでした。
主となる飼い主さまは７６歳。５年前にご主人を亡くされたそうですが、この子は毎日主人と寝ていたんですよ。主人が亡くなった後の四十九日まで、主人のお骨の側を離れようとしませんでした。というお話をしてくださいました。ミミちゃんの表情が穏やかなのは、みんなに愛されたことと、きっと、大好きだったお父さんにもうすぐ会えるという嬉しさもあったのかもしれません。
一般社団法人ペットフード協会が発表した「令和3年 全国犬猫飼育実績調査」によると、猫全体の平均寿命は15.66歳。人間の年齢に換算するとおおよそ８０歳。
２４歳のミミちゃんは、人間でしたら110歳を越えているようです。
ミミちゃんはきっとお父さまの側で、やさしい仏さまになることでしょう。
ミミちゃん安らかに…合掌